世の中の認知率1%程度の≪着床前診断≫。今回は着床前診断の説明から、着床前診断を行う理由や、対象者について説明します。
誰にでも分かるように今回は書くので、今回は着床前診断、酒の肴に話せる~えだまめ編~です。
着床前診断とは何か?
着床前診断とは、≪受精卵の異常≫によって流産する受精卵を、受精卵の段階で検査して調べよう。っていう検査です。
つまり、まだ着床も何もしていない、胎芽になる前の⚪こういう受精卵に対して行う検査になります。
胎芽:妊娠8週までの赤ちゃん。つまり妊娠判定が出るのは最短妊娠5週なので、妊娠が分かってから最初の1ヶ月位。これ以降は胎児となります。
出生前診断の一部である、絨毛検査、羊水検査は、お母さんと胎児の負担が有りながらの検査ですが、
これは受精卵の段階に"お母さんの身体の外"で行なわれる検査なので、お母さんの負担はありません。
ただし、検査の正確性が97%程度なので、正常なのに異常とされる受精卵が出る可能性は示唆されます。
さて、身体の中にある受精卵をあえて取り出して行う検査じゃありませんよ。
次の項目で説明します。
着床前診断の対象者は?
受精卵の異常による流産を防ぐ目的で行われている着床前診断は、"胎児になる前の受精卵"にする検査です。
ちなみにこの受精卵のことを、≪胚・ハイ≫と言います。
不妊治療に通う人の中でも、着床前診断をできる可能性がある人は限られています。
不妊治療は主にこの流れで進んでいます。
①普通の性交渉や、病院で妊娠しやすい日を特定して性交するタイミング法
↓↓↓
②病院で先生が、医療器具を使って女性の体内に精子を与える 人工授精
医療保険適応外で1~4万(妊娠率が低いので、しない人もいる)
↓↓↓
③体外授精と顕微授精。
女性の卵子と男性の精子で、身体の外で(病院の機械で)医療的に受精卵(胚)を作成する。
その後、一旦冷凍して(凍結胚)、女性が妊娠しやすいタイミングで医療的に女性の体内へ戻す。 医療保険適応外 60万~100万前後
で、この着床前診断というのは、
③の体外授精や顕微授精目的の受精卵(凍結胚)に対して行う検査です。
前の項目のラストで、"受精卵を身体から取り出して行う検査ではない。"とお伝えしましたが、
着床前診断は、"身体の外で合わせられた受精卵"に対して行う検査なのですね。
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なぜ着床前診断は必要なのか?
受精卵の異常による流産の可能性を減らすため。
これは皆さんにご理解頂きやすい1番の理由やと思います。流産って、お母さんの身体にすごく負担がかかるんですよ。これを減らす目的があります。
受精卵のすべてが妊娠、出産に至るわけではなく、むしろ正常な受精卵のほうが少ないことも多いので、受精卵の段階で着床前診断を行うことで、流産のリスクを減らすことができます。
不妊治療にかけられる残りの時間の関係
・40代の方や、20代でも卵胞の残りが40代並の方がいらっしゃって、いわゆる≪残りのチャンスが限られる≫方には、時間が非常に貴重です。なので、受精卵の異常により流産する可能性が高い受精卵をあらかじめ知れる手段があるのは大切です。(みんな流産してる時間はありませんが、この言い方になって申し訳ありません。)
お母さんへの負担は少ない
・凍結してある受精卵を検査するので、未来のお母さんの身体に、検査による負担がかかるわけではない。(金銭的負担と、検査の精神的負担はあります。)
ただし、また言いますが、検査の正確さは97%程度なので、理不尽な結果を生む可能性も有り得ます。
受精卵異常による流産予防のための着床前診断。ただし、誰でも出来る検査じゃありません
セントマザー産婦人科医院のホームページを参考にします。
着床前診断が出来るのは、すべての体外受精や顕微授精を控えた方、ではありません。
・何回も(2回以上)流産を繰り返し
・夫婦のどちらかに遺伝子異常が見られた場合
だけです。
なかなか厳しいとは思えませんか?
もし、体外受精や顕微授精で1回流産して、身体と心が傷付いて、
次は着床前診断して流産率の少ない受精卵を見つけて、それでチャレンジしたい。と思っても、
「もし着床前診断したかったら、もう1回流産して、遺伝子検査受けてください。」
です。
「オイオイ、なんてシリアスな内容を記事に書くんだよ。」
と思われそうですが、今回の記事はこれで終わりです。
今回の目的は、不妊治療を知らない方にも、着床前診断を酒の肴に話せる位にはアッサリ覚えて帰って頂こうと思い作成しました。
≪着床前診断を学ぼう~えだまめ編~≫
はこれで終わります。
後半の
≪着床前診断をもっと詳しく知ろう~もつ鍋編~≫
でぜひお会いしましょう。
後半できました!
着床前診断を推進する患者の会があります。
興味のある方は無料なのでぜひ訪問してみてください。
流産率の低下と着床率の向上を目的とする着床前診断を推進する患者の会
会員にならなくても色々読めますが、会員になると(無料)着床前診断についてのトークルームを使用できるようになるみたいです。
このサイトを読んで頂ければ、この記事のレベルの低さが露呈します。←